ミネルバボックスのショルダーバッグを作る編【第1回目】
こんにちは、店長久保でございます!
ずいぶん暖かい日が増えて、夏気分が盛り上がっている今日この頃。
九州は佐世保生まれの店長、夏が大好きで
この時期になるとタイダイのTシャツやストローハットを
引っ張り出して、真夏の装いで外出する、というのがお決まりのパターン。
お気に入りの季節はできるだけ長く楽しみたいものですよね。
さて、しばらくブログでは触れていませんでしたけど
前回の帆布とブッテーロ革のトートバッグ完成から、早4か月。
はい、水面下でちゃんと進んでおりました!
今回制作しているのは、ミネルバボックスを全面に使用した
B5サイズほどのショルダーバッグです。
ここまで作るのに4か月かかりました、、、
最近はお問合せや修理のご依頼、毎日の発送も増えてまして
ちょっとずつ制作を進めている次第です。
前回は大部分が帆布、部分的に革を使っていたこともあり
ハイペースで作ることができたんですけど
今回はフルレザー。一つ一つのパーツを準備していくのにも
すごく時間がかかる。
バックルをつけている革の部分だけでも
結構な時間がかかってるんですよ~。
革を裁断して両端のコバを磨くでしょ、
ベルトを通すサル革も裁断してコバを磨いて
裏側を手縫いして輪にする、
できたサル革を革に通して
革を折ってボンド留めするわけですが、
その前に本体に縫い込む部分がボコッと
ならないように薄くすいておくんですよ、、、
ほんとに気が遠くなるような作業が続きます。
しかも前胴部分と横マチを縫い合わせるときに
玉縁を挟んでるんですけど
なかなかこいつが難しい。
角の部分で玉縁がずれたりするもんだから
一度縫い目をほどいて
もう一回玉縁を挟みなおして縫いなおす。
そんなことを乗り越えて
ようやくこの部分が完成しました。
内側の縫い合わせた個所。
表のミネルバボックス(芯材として革を1枚貼ってあります)、裏地として
革をもう1枚、合計2枚の革を縫い合わせたんですけど、
縫い合わせた後のコバ処理も気合がいる作業です。
豆カンナでコバ面を削ってある程度均一にして、
紙やすりで削っては、染料、ふのりを塗っては
ひたすら磨き込んでいきました。
こちらは後ろ胴とかぶせ部分。
かぶせの口を留めるベルト部分も渾身のパーツです。
普段あまり気にせず、バッグの開け閉めをしている
この部品にも相当な手間暇がかかっています。
ミネルバボックスを2枚貼り合わせているんですけど、
表側がぷっくり膨らんで見えるように
パーツの端を薄めにすいて
貼り合わせてるんですよ。
かぶせの裏部分。
かぶせは開け閉めをする場所なので
開けてるとき、閉めてるときのバランスが良いように
革を張り合わせるときに曲げた状態で
貼り合わせていきました。
また、かぶせの真ん中のほうにはボンドを塗らず
遊びを設けてあります。
こんなところにも心配りがされているんですよね。
さて、次は前同部分と横マチの上部に巻革を貼っていきます。
そして先ほどの後ろ胴とかぶせ部分を縫い合わせていくような感じでしょうかね。
随分全体像が見えてきましたよ。
もう少し完成に近づいて来たら
またご紹介しますね。
それではまた。