トートバッグのカスタム依頼。
こんにちは、頑固オヤジ店長 久保です。
時折バッグのカスタム依頼が舞い込んでくるんですけど、最近多いのが「トートバッグのカスタム依頼」。なかでも「トートバッグに底鋲をつけてほしい」というカスタム依頼が圧倒的に多いんです。
カスタム依頼でお預かりしたトートバッグ
今回カスタム依頼でお預かりしたトートバッグがこちらです。セレクトショップで購入されたレザートートバッグとのこと。革質はとっても柔らかいクロームレザーです。
底面はこんな状態。底部分もとっても柔らかいので、今回は中敷きを入れてから底鋲を取り付ける、という作業内容です。
送っていただく前に裏地については詳しく聞いてませんでしたが、なんとストライプになっている、、、これと同じ裏地の入手は難しいなぁ。
トートバッグのカスタム
さて、今回のトートバッグのカスタム作業の工程を見てみましょう。
- 【その1】中敷きの芯材を切り出す
- 【その2】中敷き本体のヌメ革を作る
- 【その3】中敷きを入れて底鋲を取り付ける
【その1】中敷きの芯材を切り出す
最初の作業は、中敷きの中に入れる芯材を切り出す、という作業。今回お預かりしたような柔らかい素材のトートバッグだと、底面の生地も柔らかい。
トートバッグの底部分の形に合わせて、一回り小さいサイズで切り出しました。
【その2】中敷き本体のヌメ革を作る
次の工程は、中敷き本体の制作。今回はヌメ革を使って作ります。内装のお洒落なストライプ生地に合うように、両端に色合いの違うヌメ革をあてたコンビカラーのデザインを採用。トートバッグの底面と同じ形で貼り合わせます。
ひとまず形ができたので、コバを磨きましょう。やすり掛けしてから、ふのりで磨いていきます。
貼り合わせた部分にステッチを入れたいので、まずは縫い穴を開ける準備。ネジネンで縫い線を引いていきます。
菱目打ちで縫い穴をあけます。
菱ギリで、一目一目縫い穴を貫通させていきます。面倒がらずに全部一目一目。
ヌメ革部分が完成。ステッチが入ると、やっぱりいいですねぇ。これだけでもお洒落です。
それでは、芯材とヌメ革をボンドで接着して硬さのある中敷きに仕上げていきましょう。
ボンドが乾いて来たら、ヌメ革と芯材を接着します。貼り合わせてから、表面裏面両方を角ベラでこすって「圧着」させていきました。
まずは四辺の底鋲取り付け穴を開けておきます。さあ、これでいよいよ底鋲取り付けの下準備ができたってわけです。
【その3】中敷きを入れて底鋲を取り付ける
さて、最終工程、中敷きを入れて底鋲を取り付ける作業です。中敷きにあけた四辺の穴に合わせて、トートバッグの底面にも穴を開けます。まずは、中敷きを挟んで底鋲を四辺に取り付けました。
これで中敷きがトートバッグに固定された状態になりましたね。実際に中敷きを入れた状態でたるみがない状態に調整してから、ちょうど真ん中に最後の1点、底鋲の穴を開けます。
トートバッグのカスタム完成!
トンカチで底鋲5点をしっかりと打ち込みました、トートバッグのカスタムが完成です!!
内側はこんな感じです。
これで、地面に置いた時の「チャッ」っていう音も体感できますねぇ♪
この話のまとめ
「トートバッグのカスタム依頼」~底鋲取り付け作業、いかがでしたか?うちのお店のバッグだけではなく、よそのお店のトートバッグもカスタム依頼お受けしております。底鋲の取り付けはもちろん、トートバッグにショルダーベルトを付けてほしい、なんてご相談もお受けしています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではまた♪