手縫いで作ったヌメ革ウォレットを嫁に出す
こんにちは、頑固オヤジ店長 久保です。
先日、私の親友の為にヌメ革ウォレットを手縫いで制作しました。構想から完成まで、およそ1か月半。今回は「手縫いで作ったヌメ革ウォレットを嫁に出す」と題し、制作の裏側をご紹介したいと思います!
ウォレット制作の構想のはじまり
私の親友から「レザーウォレットを作ってほしい」と相談を受けたことから、このウォレット制作ははじまりました。まずは構想を練るところから。
イメージが固まらないまま1か月が経過
およそのイメージはできたものの、制作に入るには型紙を作らなきゃいけません。ところがイメージが中々具体的に煮詰まっていかない、、、イメージが固まらないまま1か月が経過しようとしたある日のこと。いつものように一緒に飲んでると「財布はどう?飲んでばっかで進んでないんじゃないの?」と、親友からするどい突っ込みが。「ドキッ!!」
ヌメ革ウォレット制作始動
やっと具体的に作業が進む段階になり、ヌメ革ウォレット制作が本格始動です!
ウォレットの型紙作り
まずは固まったデザイン、要望を取り入れたサイズに合わせて型紙を作るところから始めます。ひとまず型紙ができたので革問屋で革の仕入れ。
いい具合のヌメ革が入手できました♪かなり頭の中では仕上がってるので、あとは作るだけ!!
飲んでばっかいないで、早く作らないとなぁ、、、
革パーツの切り出し
革の厚みを直接指で確認しながら、少しづつ型紙に手を加えて、最終的な型紙が完成。これに合わせて革パーツを全て切り出していきます。
パーツの切り出しも無事終わり、コバ磨きなんかの下準備を進めていきます。
カード入れ、小銭入れなど各パーツの制作
革パーツの下準備が随分整ってきたので、カード入れ、小銭入れなど各パーツ制作に入っていきます。ひとまず、カード入れのパネル部分が完成。
カード入れ、札入れには全て「ネン」入れしました。
「小銭入れは取り出しやすくしてほしい」との要望から、端から端までいっぱいいっぱい開閉できるような設計にしました。
飾りパーツ、本体胴の制作
さて、カード入れ、札入れ、小銭入れがあらかたできたので、次はいよいよ!本体の「飾りパーツ(コンチョ取り付け部分と差し込みベルト部分)」と本体胴部分の制作に入っていきます。
まずはコンチョが付いたベルト差し込み飾り部分。厚みのある質感にするために、革を貼り合わせて3.5㎜厚に調整してコバを磨いた状態です。重ねてみました。
ベルト差し込み飾り部分にステッチを入れました。これももちろん手縫いです。極太の麻糸に自分でロウビキした縫い糸を使っています。
組み上げる前に必要な「コバ磨き」「各パーツの縫製」が随分進みました。財布の本体胴も、革を貼り合わせて(合計で3枚重ね!)5㎜厚に増量!
かなり分厚い仕立て、迫力ある本体胴です!!
下準備があと少しで完了ですねぇ、そろそろ本格的な組み上げに入れそう♪
本体の組み上げ
下準備も終え、早速本体の組み上げ開始。ベルト、ベルト差し込み飾りを本体胴に圧着して先に手縫い。
かぶせ側のカード入れを接着して、手縫いしていきました。ずいぶんできてきた!
この厚みのある質感、カッコいいわ、、、最後に、先に作っていたもう片側のカード入れ&小銭入れ、札入れ部分の縫い合わせができれば完成です!!
ヌメ革ウォレット完成
依頼を受けてから早1か月半、、、ヌメ革ウォレットがついに完成しました!!
ウォレットを開いた内装部分がこちら。本体側、かぶせ側の両面にカード入れを配置した設計。
一番前側に幅の広い小銭入れ、真ん中に札入れ、一番奥に収納スペースを配置。間仕切り部分はカードポケットになっているんですよ。
カード入れには、うちのお店の刻印入りです。
手縫いで仕上げたヌメ革ウォレットを嫁に出す
ついにその瞬間がやってきたのです「手縫いで仕上げたヌメ革ウォレットを嫁に出す」その瞬間が。その日のうちに、親友と待ち合わせして、完成したヌメ革ウォレットを手渡しました。本当にすごく喜んでくれて、制作した自分も喜びもひとしお。完成したヌメ革ウォレットを二人で眺めながら、お酒を酌み交わしました。手に取っては、作っているときに工夫したところとか、苦労したところの話をしながら。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではまた♪