革のバッグのお手入れ「基本編」
こんにちは、頑固オヤジ店長の久保です。
革のバッグをご注文いただいたお客様から、よくお問い合わせを受けるのが「革のバッグのお手入れ」についての質問。革のバッグと言いましても、牛革、馬革、また仕上げの仕方によって、それはいろんな種類の革のバッグがありますからねぇ。革のバッグのお手入れ、何だか小難しそうに感じてしまうかもしれません。そんなあなたのために、今回は革のバッグのお手入れ「基本編」をご紹介していきたいと思います!
革のバッグのお手入れ方法
それでは早速、革のバッグの基本的なお手入れ方法です。なんだか難しそうですけど基本編として、やるべきことはこの3つだけ。
- 【その1】オイルで保湿
- 【その2】濡れたら拭く
- 【その3】ホコリを落とす
【その1】オイルで保湿
革のバッグにとって一番大事なのが「保湿」です。革専用のメンテナンスオイルを定期的に塗って保湿してあげましょう。買ってすぐに(手元に届いてから)塗ってあげてもいいと思います。使っていくうちに、1か月~3か月に1回くらいのペースで塗ってあげましょう。乾燥した時期は1か月に1回、湿度が高い時期は2か月~3か月に1回くらいが目安。
【その2】濡れたら拭く
水や液体は革のバッグの天敵です。濡れたら、そのままにせずにすぐに拭き取るようにしましょう。スエード、バックスキンなどの起毛レザーは水をすぐに吸ってしまいますが、うちのお店で取り扱っている「銀付き(表面がツルッとした通常の表皮)の革」は、すぐには染み込みません。染み込んでしまう前に水滴を拭き取るのが理想的です。
革のバッグに水、液体が染み込んでしまった時はその部分だけが色が濃くなっています。乾いたタオルで「ポンポン叩く」「押し付けて水気を取る」といったやり方でできるだけ、水気を取ってあげましょう。
【その3】ホコリを落とす
ホコリや汚れは落としてあげましょう。ホコリや汚れ、すぐには悪さはしないんですが、たまにはホコリや汚れを落としてあげてください。特にオイルを塗る前にはホコリなど落としてあげないと、オイルとホコリ、汚れが固まりになって取れなくなってしまいますからね。
季節によって気を付けるべきお手入れ方法
「革は生きた素材」です。寒暖差、湿度差が大きい日本では、季節によって(人間の肌と同じく)革繊維の状態が変わってしまいます。乾燥した時期や、湿気が多い時期。日差しが強い日が続く時期など、季節によって気を付けるべきお手入れ方法を挙げておきます。
乾燥した時期
乾燥した時期には、革のバッグの乾燥が早いです。革の繊維内には油分が必須(これを人は潤いと呼ぶんだぜ!「サンボマスター風」)。オイルで保湿する頻度を増やして、革を保湿してあげましょう。
湿気が多い時期
湿気が多い時期は、革のバッグの油分も比較的抜けずらくなっています。いつものペースでオイルを塗ったりしてしまうと、革の中に入らず表面がべたべたした状態になりかねません。オイルで保湿する頻度を減らしましょう。
日差しが強い時期
日差しが強い時期は、毎日毎日持ち歩くと直射日光にさらされる機会が増えてしまいます。人間の肌は日焼けすると皮がむけて、新しい皮ができますが、革のバッグは残念ながら新陳代謝ができません。日差しが強い日が続く時期には2日に1回お休みをあげる、など休み休み使ってあげるのがベターでしょうねぇ。
雨が多い時期
雨が多い時期、梅雨に限らず、8月の台風やゲリラ豪雨の時期には特に注意が必要です。「濡れたら拭く」では追いつかないくらい、革のバッグに雨が染み込んでしまうことが多々ありますから。
- 【その1】乾いたタオルで水滴をしっかり取る。
- 【その2】バッグの中に新聞紙をしっかり詰め込む。
- 【その3】バッグ本来の形に整える。
- 【その4】詰め物をした状態で、タオルで水気をできるだけ取る。
- 【その5】2日ほど陰干ししてあげる。
- 【その6】乾燥させた後、オイルで保湿してあげる。
お手入れ時に気を付けるべき革の種類
先日、オイルホースレザー(オイルたっぷりの馬革)のバッグをご注文いただいたお客様から「馬革と牛革ではお手入れ方法は違うんでしょうか?」と質問があったんですが、馬革でも通常のオイル仕上げのバッグでしたら、牛革のバッグ同様、上記でお伝えしたお手入れをやっていただいてOKです。
革のお手入れで気を付けるべき革の種類をご紹介しておきます。
- スエード、ヌバックやハラコのような起毛素材のレザー
- ブライドルレザーのようなロウビキされた革
- アンティーク仕上げのような特殊な仕上げをしている革のバッグ
「手入れをしない」と、どうなるの?
ここまで、革のお手入れ基本編をご紹介してきましたが、じゃあ「手入れをしない」と、どうなるのか?ということについてご説明しましょう。
- 乾燥したままだと硬くなっていく。
- 直射日光を浴び続けると変色して、カサカサの表面になる。
- ジュースがこぼれて放置すると、シミになる。
- 雨が染みたまま放置すると、シミ、カビが生える。
- 濡れたまま放置すると、金具のさびが本体に移る。
- 濡れたまま放置すると、革が伸びて型崩れする。
- 乾燥、日焼けを放置すると、ひび割れて革が破れる。
革のバッグの手入れ「基本編」のまとめ
さて今回ご紹介しました、革のバッグの手入れ「基本編」いかがでしたでしょうか。最後に簡単にまとめてみたいと思います♪
- 【その1】オイルで保湿
- 【その2】濡れたら拭く
- 【その3】ホコリを落とす
【季節によって気を付けるべきお手入れ方法】
- 乾燥時期はオイル保湿の頻度を上げる
- 多湿時期はオイルを塗る頻度を減らす
- 強い日差し続く時期は持ち歩く頻度を減らす
- 雨が多い時期は帰宅後しっかりケアしてあげる
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではまた♪