こんにちは、頑固オヤジ店長 久保です!
先日、新規取引先の革問屋さんの記事をご紹介しましたが

仕上がるまで1年間を要する銘品!オークなめし「Oak Tanned Shoulder」の革が入荷!

2018年1月31日
その記事内で触れていた、ブリティッシュブライドルレザーがついに入荷してきました!!ブリティッシュブライドルレザーを一枚革で仕入れるのは今回が初めて。今までは栃木レザーのヌメ革をメインに制作していましたからね。

この革、もともとは3㎜~3.5㎜くらいの革厚だったんですが、ブライドルレザーは硬い革なのでちょっと薄め1.8㎜に全漉をかけて発注したものです。

イギリス産ステア牛のショルダー部分なんですけど、ショルダーって言ってもやっぱりそれなりにデカい。

ブライドルレザーらしさ

「ブルーム」って呼ばれている、革に塗り込まれたロウ(ワックス)が大胆に浮き出たこの表情。これがいわゆる、「ブライドルレザーらしさ」ですよねぇ。

伝統的ブライドルレザーとは

世の中には様々なブライドルレザーと呼ばれるものが存在していますが、今回入手したのは伝統的なブリティッシュブライドルレザーです。そもそも伝統的なブライドルレザーは乗馬が流行していたイギリスで馬の鞍などの馬具に使う革として生産されたのが始まり。伝統的なブライドルレザーにおいて当然頑丈さっていうのが一番重要です。そんなわけで、頑なに守り継がれている、伝統的な製法ってものが存在しています。

ブライドルレザーの伝統的製法

正統派ブリティッシュブライドルレザーの伝統的製法を簡単にご紹介しましょう。

なめし工程

まずは一番最初のなめし工程。ブライドルレザーの本場イギリスでも3社しかこの製法でなめしているタンナーがいない、ってほど希少価値のあるなめし方で、2~3か月もの間、ピット槽に漬け込んでじっくりなめされたもの。

職人手仕上げ

じっくりなめした革に、今度はタローと呼ばれる獣脂、植物性油脂を含んだWAX(ロウ)を、イギリスの革職人の手塗りで何度も何度も塗り込み、革に浸透させていく、非常に手間暇をかけたこの製法が、伝統的製法なのです。

ブライドルレザーの風合い

小難しい話はさておき、ブライドルレザーの革の風合いを見ていきましょう。革質的には目が詰まっていてスムースな(ツルツルした)表面です。革繊維がギュッと密集しているのがすぐにわかるほど、ハリがあって硬質な感じですね。そしてこのブライドルレザーは芯通し(革の繊維内まで染料が入れてある)されています。
見た目としては、やはり白く浮き出たブルームが特徴的。

一枚革の中でもブルームの出方が全然違いますよね。

まあ、ブルームなんてものは財布を作ってる作業中にこすれて部分的に落ちたりしますからね。ブルームの見た目以上に、重要なのは、中にタローとかワックスが染み込んでいる屈強な革質です。それがにじみ出たのがブルーム。ブルームはブライドルレザーの頑丈さからでた、副産物ってことなんです。

さて、まずはお客様からご依頼いただいている札入れから制作していく予定。これからじっくりとブリティッシュブライドルレザーの財布のラインナップを制作していきたいと思います。ご期待ください!
また、「このブライドルレザーを使って、こんな財布を作ってほしい」なんてご希望ありましたら、お気軽にご相談くださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではまた♪