こんにちは、頑固オヤジ店主 久保です!

昨日もブログでご紹介しましたが、革財布をご注文いただいたお客様から「同じヌメ革で揃えたいんだけど、こんな製品はつくれないか?」とご相談をいただくことがよくありまして、今回ご紹介するのはこちら、ヌメ革で作る小物トレーです!!なんでも玄関に置いて、帰宅時に鍵やパスケースなどぽんぽん置いておくのに使いたいとのこと、大きめのサイズで制作してほしい、とのご依頼をいただきました。今回のブログでは「ヌメ革で小物トレーを作ってみた」と題して、制作風景をご紹介したいと思います~!

ヌメ革トレー、制作風景

それでは ヌメ革のトレーの制作風景を順を追ってご紹介していきましょう。オーダーメイドの場合、まずはお客様のご希望を聞いて、およそのデザインイメージ、サイズ、使用用途などを把握してから 型紙を起こしてお見積り、ご了承いただけたら制作を進めていく、という手順で進めていきます。

ヌメ革トレー制作工程1~革の切り出し、下準備

まずはヌメ革トレー制作の第一工程、革の切り出しから 革パーツの下準備をご覧いただきます。型紙に合わせてヌメ革パーツを切り出したものがこちら、トレーの底にあたる 裏側胴部分です。外周を菱目打ちを使って、手縫いする縫い穴をあけているところです。

縫い穴を開けたら、縫い合わせがスムーズに、キレイに進むよう菱ギリで貫通させていきます。

トレーの本体胴部分、表と裏のパーツにそれぞれ縫い穴を貫通させたものです。

ヌメ革トレー制作工程2~革パーツの貼り合わせ

それでは制作工程2、先ほど下準備したトレー本体胴部分、表裏をそれぞれ革用ボンドを塗って、貼り合わせていきます。

 

4隅をピタッと合わせながら貼り合わせていきます。大きくなればなるほど、難しくなる作業。まずは軽く貼り合わせて、ピタッと合ったら 角ベラを使って 底面を圧着していきましょう。

トレーの縁は口金やっとこを使ってしっかりと圧着していきます。

ヌメ革トレー制作工程3~コバの下磨き

さて、ヌメ革トレーの胴パーツの貼り合わせが終わったので、制作工程3に入ります。貼りあわせた革の接着断面、コバの下磨き(荒磨き)です。革包丁を使って面取り、コバ整えをしてから、ヤスリで荒磨きをして水磨きをしてあげます。

水磨きが終わった状態がこちら。今回のヌメ革トレー、市販の物よりかなり大きいサイズをご依頼いただいた特大サイズなので、磨く面積もかなりのもの。

ヌメ革トレー制作工程4~手縫い

いよいよ制作工程4、下準備もあらかた終わったヌメ革トレーを手縫いで縫い合わせていきます。縫い合わせる場所によって縫いやすいように、作業台に置いて縫い合わせています。

こちらはフランス、ブランチャード製のステッチングクランプを使って手縫いしているところ。

縫い合わせが完了しました!およそ完成イメージができてきましたね。

仕上げに入る前に、四隅を縫い合わせる縫い穴をあけておきましょう。

ヌメ革トレー制作工程5~仕上げ磨き、四隅の縫い合わせ

いよいよ仕上げ!!最終工程5段階です。水磨きしたコバ面をやすりを使って さらに細かく磨き上げていきます。

ヤスリ掛けの後は、水磨きでさらにコバを追い込みます!!仕上げ剤を塗ってコバの仕上げ磨きまで終わらせておきました。

最後に、先ほど穴あけした四隅を手縫いで縫い絞めていけば、ヌメ革トレーの完成です!

ヌメ革のトレーが完成!

さあ、ご依頼いただきましたヌメ革トレーが完成です!!

大きいサイズですので、安っぽく華奢にならないように 1.5mm厚のヌメ革を表裏2枚重ねて仕立てた、圧巻のヌメ革トレーに仕上がりました♪

裏側も銀面で仕立てています。

深さも4cmあるので、小物入れとしてはTOO MUCHではありますが、玄関の物入れとしては十二分に活躍してくれること間違いなしでしょう。

最後に

さあ、「ヌメ革で小物トレーを作ってみた~制作風景」いかがでしたか?お客様のご要望に合わせて、うちのお店の商品ラインナップにないものでも、なんでもお作りできるんですよ~。あなたの「欲しい!」「探してた!」ぜひお聞かせください!!全力でお作りいたします~!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

それではまた♪