こんにちは、頑固オヤジ店主 久保です!
うちのお店の主軸商品、オーダーメイドのヌメ革財布、革小物は全て手縫いでお作りしているんですが、よく 縫い糸についてのご質問がりあます。

男性のお客様
革の色に対して、糸の色を目立たないように変更することはできるのでしょうか??
そうですね、縫い糸の色をこげ茶にしたり、濃いベージュや、黄色味が強いキャメル色の糸に変更して制作することもできるんですけど、まず最初に
頑固オヤジ店長
縫い糸につきまして、当店の縫い糸はヌメ革と一緒に
経年変化して色合いがキナリに変化していくものを採用しています。
使っていくうちにより馴染んでいくのですが、
いかがでしょうか?
と、当店仕様のナチュラルな縫い糸をお薦めしております。今回のブログは「糸も経年変化する!?当店の手縫いの縫い糸について」と題してお届けしたいと思います。

当店が採用する縫い糸

最初にご紹介するのがこちら、当店採用の縫い糸です。

昔ながらの麻糸を特殊なコーティングした麻糸です。市販の革財布ではもちろん、ちまたの手縫いの革製品ですら使われていない、絶妙な細さ、秀逸な強度を持った高級麻糸なんです。当店のヌメ革財布の革の厚み、ステッチの幅を考えたうえで 最善の仕上がりを考慮して使っている縫い糸でして、、、

縫い目の仕上がりが理想的なものになるように、手縫いの縫い針も 今ではほとんど使われていない、昔ながらのメリケン針を使って作業しています。この糸を使うんならメリケン針を使わないと、いい仕上がりにならない、、、満足のいくヌメ革財布を仕上げるには、こんな細かいこだわりの積み重ねがいくつも存在するんですよねぇ。

蝋引きした縫い糸

先ほどご紹介した縫い糸。麻糸を特殊コーティングしているので、このままでも強度はあるんですが、当店ではさらに 縫う前にビーズワックスで蝋引き(縫い糸にロウをこすりつけて、さらにコーティングする)してから縫い合わせます。

全ての手縫い作業の前に必ずやる作業で、縫う長さに合わせて 縫い糸をカット。針穴に通しやすくするのに、カットした糸の両端を菱ギリでほぐしてから ワックスで蝋引きしているんです。

蝋引き糸で手縫い

事前に蝋引きした縫い糸で手縫いをしているのがこちら。頑固オヤジ店主の私は左利き。左側を表面にして縫い合わせるんですが、片手には丸ギリを必ず持って 貫通させながら縫い合わせています。

一針一針、縫い絞めながらの手縫いでの縫い合わせ作業。仕上がりの美しさが如実にでてしまう、非常に重要な工程です!

縫い糸の経年変化

それではいよいよ、今回の本題。当店の縫い糸の経年変化についてご紹介していきます。縫い糸も経年変化ってするの?と思われるでしょうが、、、それが、するんですよ!!縫い糸も経年変化を!!

まずは出来上がったばかりのヌメ革財布。絶妙な太さの麻糸によるステッチです。栃木レザー史上最高峰の極上ヌメ革の、少し赤味を帯びたナチュラルカラーの革色に相性の良い 昔ながらの白いステッチです。

こちらは同じ 栃木レザーのヌメ革で仕立てた、頑固オヤジ店主愛用のミドル財布です。かれこれ3年くらい使ったもので、ヌメ革の経年変化はもちろんのこと、お分かりいただけるでしょうか、、、縫い糸も経年変化してくるんです!!日に焼けたような、酸化したような、、、少し黄色みが勝ったアンティークホワイトのような色合いになってます。

アングルを変えて見てみましょう。こちらはできたてホヤホヤのヌメ革財布の縫い糸。

こちらは3年ほど使用のヌメ革財布の縫い糸です。

内側のカード入れ部分の縫い糸もご覧ください。 縫いたての麻糸、キレイな白い色合いです。

こちらが3年使用のもの。縫い糸が若干色合い、風合いが変化しているのがお分かりいただけると思います。

この話のまとめ

さあ「糸も経年変化する!?当店の手縫いの縫い糸について」いかがでしたか?当店はネットショップのみの運営で 商品を展示する実店舗型ではないんですけど、自宅の作業場に来ていただければ実物の財布の風合いや、頑固オヤジ店主愛用の経年変化した財布と出来立ての財布を見比べたりできるんですが、みなさんに来ていただけるわけではないでしょうから、撮影した写真の数々でご紹介してきました。縫い糸の経年変化した感じが伝わると嬉しいです♪

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

それではまた♪