こんばんは、店長の久保でございます!
今日は7/27。
もう海の日も
とっくに過ぎたっていうのに、、、
今年はまだ梅雨明けしてなくって、
今日なんかも特に
”暑い~!!”ってほどでもない、
なんだか、夏っぽくない1日です。
今年は冷夏なんでしょうかね、、、
さて、少し前に実家の母から
バッグの修理を頼まれました。
母にとって思い入れのある
大切なバッグ。
私の結婚式のときにも使った、
節目節目の
思い出が詰まったバッグ。
そんな話を、こないだ
初めて聞いたんです。
まがいなりにも鞄屋を営む
息子としては、
この話、請けないわけにゃ
いきませんよね。
頑固オヤジの名が廃るってもんです。
もともとの裏地が合皮だったらしく
使っているうちに、剥がれが
目立つようになったらしく、、、
IMG_7558
預かってみると、確かにひどい、、、
こんな状況でした。
塗料で黒く塗って
剥がれが目立たないようにしてでも使いたい、
との母の希望で
ジッパーポケットをつぶすことにはなるけど、
新しく裏地を作って取り付けることに。
IMG_7559
まずは、裏地を袋状に縫って
バッグ本体の間口と同じ形の
口を作って縫い合わせました。
今後剥がれたりしないように
裏地本体にはスエード、
間口部分にはヌメ革を使用。
IMG_7560
間口にはマグネットボタンをつけました。
裏地が完成。
IMG_7561
後付けでの裏地の総取り換え。
型紙作るのも、縫い付け自体も
何かと大変で結構難しい作業でした。
IMG_7609
仕事の合間を縫って
少しづつ作業を進めた
今回の修理。
鞄を作ったり
修理したり
カスタムの加工をしたり。
作業をしている最中って
もっぱらその作業の先のことを
考えながら、作業を進めることが
多いんですが、、、
あ、でもお客様から
お預かりした修理のときは
経年変化の具合なんかを見ながら
作業してると、
”あ~、随分愛用してくれてるんだなぁ”
なんて考えることはもちろん
あるんですけどね。
今回の修理のときは
なんだかいつもと違いました。
おれが結婚して
もう17年は経つっていうのに
まだ大事に持っててくれてる。
ボロボロになった裏地を
どうにか修理して
これからも愛用したい。
母にとって思い出が詰まった
大切な存在なんでしょう。
そんな母の想いを
つなげることができたかな。
気に入ってくれるといいけど。
そんなことを
ぼんやり考えながら。
バッグの修理って
ただバッグを直す、
ってことじゃあないんだな。
使っている人の
思い出や想い、なんかを
”これからも”につなげる、
そんな仕事なんだなぁ。
そんな風に思いました。
ほんとに
気に入ってくれたらいいなぁ。