母の大切なバッグ。
こんばんは、店長の久保でございます!
今日は7/27。
もう海の日も
とっくに過ぎたっていうのに、、、
今年はまだ梅雨明けしてなくって、
今日なんかも特に
”暑い~!!”ってほどでもない、
なんだか、夏っぽくない1日です。
今年は冷夏なんでしょうかね、、、
さて、少し前に実家の母から
バッグの修理を頼まれました。
母にとって思い入れのある
大切なバッグ。
私の結婚式のときにも使った、
節目節目の
思い出が詰まったバッグ。
そんな話を、こないだ
初めて聞いたんです。
まがいなりにも鞄屋を営む
息子としては、
この話、請けないわけにゃ
いきませんよね。
頑固オヤジの名が廃るってもんです。
もともとの裏地が合皮だったらしく
使っているうちに、剥がれが
目立つようになったらしく、、、
預かってみると、確かにひどい、、、
こんな状況でした。
塗料で黒く塗って
剥がれが目立たないようにしてでも使いたい、
との母の希望で
ジッパーポケットをつぶすことにはなるけど、
新しく裏地を作って取り付けることに。
まずは、裏地を袋状に縫って
バッグ本体の間口と同じ形の
口を作って縫い合わせました。
今後剥がれたりしないように
裏地本体にはスエード、
間口部分にはヌメ革を使用。
間口にはマグネットボタンをつけました。
裏地が完成。
後付けでの裏地の総取り換え。
型紙作るのも、縫い付け自体も
何かと大変で結構難しい作業でした。
仕事の合間を縫って
少しづつ作業を進めた
今回の修理。
鞄を作ったり
修理したり
カスタムの加工をしたり。
作業をしている最中って
もっぱらその作業の先のことを
考えながら、作業を進めることが
多いんですが、、、
あ、でもお客様から
お預かりした修理のときは
経年変化の具合なんかを見ながら
作業してると、
”あ~、随分愛用してくれてるんだなぁ”
なんて考えることはもちろん
あるんですけどね。
今回の修理のときは
なんだかいつもと違いました。
おれが結婚して
もう17年は経つっていうのに
まだ大事に持っててくれてる。
ボロボロになった裏地を
どうにか修理して
これからも愛用したい。
母にとって思い出が詰まった
大切な存在なんでしょう。
そんな母の想いを
つなげることができたかな。
気に入ってくれるといいけど。
そんなことを
ぼんやり考えながら。
バッグの修理って
ただバッグを直す、
ってことじゃあないんだな。
使っている人の
思い出や想い、なんかを
”これからも”につなげる、
そんな仕事なんだなぁ。
そんな風に思いました。
ほんとに
気に入ってくれたらいいなぁ。